はじめに
自分ひとりでは抱えきれなくなった。
我慢も限界に近く、毎日死ぬことを考えていた。2年前に交通事故で脳に障害を負い、嗅覚と味覚を失った。男の更年期障害も10年以上続き、HSPで神経が休まらない。ひとりで家事・育児・仕事をこなしていくのは、本当にしんどい。そんなシングルマザーやシングルファザーもたくさんいらっしゃることを考えれば、死んで逃げるのは情けない。子どもにも申し訳なさすぎる。息子が一番の心の支えであり、癒やしであり、生きる源になっている。
妻が失踪したことをいろいろな人に相談もしたし、苦しい心情をただ聞いてもらったりもした。驚いてくれたり笑って聞いてくれるだけでちょっとほっとできたし、真剣に心配してくれる人はだいたい、自分自身も幼少の頃に似た経験をしていて、当時の自分(子ども)の立場を思い出しながら、考えてアドバイスをしてくれた。ただひとりを除いては。
失踪した妻が記憶喪失になって帰ってきた時、これはバラエティにでもしない限り自分の心は晴れないなと思ったが、実際は、家事・育児・仕事に加えて妻の介護(とまでは言わないが、いろいろな気遣い)が必要となり、日々の暮らしはこれまで以上に苦しくなった。
そしてまた妻が失踪した。逆に心に余裕が生まれたので、このタイミングでアクションを起こすしかない。警察に失踪届を出しても、保護観察などが必要な人か事件性がない限り、成人の失踪に捜査はしてくれない。ならば、自分で事件性を見つけよう。そんな思いも手伝って、このブログを始めることにした。心が死んだら、体の死と同じ。救いようがない。と、何かのドラマで言っていた。戦うつもりで頑張ってみよう。
今はたまに息子が「ママ帰ってこないね」と言うだけだが、なぜ帰ってこないのか疑問に思った時、ちゃんと説明してあげられるだろうか。私の記憶が曖昧になる前に、メールやLINEのやりとりなど残された事実と記憶をちゃんと記して説明してあげたい。
私の希望は、妻と息子と3人で普通に暮らすこと。そのために、妻の消息の手がかりや、励ましのコメントをいただければ心強い。私の家族の写真を公開するのは少しデリケートな気はする。でも、このブログに興味を持ってもらって、少しでも多くの情報をいただきたい。だから、少しずつでも公開していきたい。面白がって見ていただけるだけで結構。もう自分ひとりでは抱えきれないのです。
この実話の物語に登場する人物の名前は、私自身を除いては、すべて仮名かニックネームにしています。
よろしくお願いいたします。